2012年3月14日水曜日

日々の備忘録 63

1年経って(日々の備忘録63)

支援活動,いわゆるボランティアの方々,本当に頭が下がります。
仕事を投げ出して活動されていた方もいらっしゃったと思います。
無償の愛という感じに近いのではないでしょうか。

ただ,最初はそのような大勢のボランティア,支援団体の方のご協力をいただいていましたが,たいていの方々(99%)は本当に,何かしたい,支援したい,という皆さんだと思いますが,勢いあまって違う方向に行ってしまう方もおられたのではないか,とも思います。

僕も,ある団体を応援しようと思って寄付などもしたのですが,どこらへんからでしょうか,「なんかこの団体,目指してる方向,これでいいのか?」と疑念を持つようになり,そこからは連絡をとっていません。

それは,ある理由からなのですが,文章ではなかなか伝わりにくいと思いますが,たとえば,震災の直後というのは衣食住,ライフラインの復旧とかがメインで,昼夜問わず本当に大変な中協力していただいたのですが,それがちょっと落ち着いてくると,地元で何かに困っている方向けのサービスを提供しようという社会活動的な方がちらほら現れます。
それはそれで普段でも忙しい中,地元にやってきてくださってありがたいのですが,そのサービス事業を,たとえば「無料」で提供することによって,元来そのサービス事業で商売をやっていた方のメシの種を,結果的に奪ってしまう,という現象もあるのかな,と僕は感じました。

ほんとうに極端なたとえ話ですが,被災した食べ物屋さんのすぐ隣で,そのお店が営業再開したにもかかわらず無料で食べ物をどんどん配ったりとか,ある程度ライフラインが復旧するまでは仕方ないですが,そこそこ生活できる状態になってきたところへ,割と大きなスポンサーを抱えて地元で無料サービスとかやってしまうと,かえって地元の方の復興の妨げになることもあるかと思います。

実際,そういったサービスをされたことによって,職が無くなる,あるいは給料に影響が出たという方がいらっしゃるかもしれません。
都心からわざわざ「復興」の御旗を掲げて,社会奉仕と称して地元の仕事を奪ってしまうというのは,なんだか解せない気持ちがしました。
もちろん,その団体もよかれと思ってしていることだとは思います。

が,twitterとかで,そういった団体の代表の方のコメントとかを読む機会がありましたが,政治家をバックにつけてでも東北に進出したい,とか個人的な感情をどんどんtwitterに書き込んでいたり,「私たちはいいことをしてるんですよ」とか声高に発信しているのを見ると,僕自身その団体にネガティブな感情を抱くようにもなりました。
そんなこんなで,twitterを見ると気分が落ち込むのでもうずいぶんとtwitterは見ていません。
自分がいいことをしている,ということを誇示したいという気持ちは十分わかります。
だって,他人から評価してもらえないのはさびしいですから。
言葉が適切でないかもしれませんが「地元の人が欲しがっているサービス」と「サービスの押し売り」はちょと違うんじゃないかな,とも思います。
なので,その団体にはかつてちょっとお世話にもなり,寄付もしていたのですが,いまはもうしていません。

ただ,あくまでもこれは僕自身の個人的な感情なので,こういう「オレが手伝いに行きます!」的な元気のいい若い世代はどんどん応援したいとは思っています。


地元の人の考え方を参考にするには,都心の大新聞とか雑誌の記事よりも,地元の方々のblogがとても参考になりますね。
(記事として書かれると,どうしても他者からみた東北の姿になってしまうので)
偶然,見つけた「ひまわりの種」というblogを書かれてらっしゃる女医さん,この方の日記は本当に参考になります。また,彼女がリンクを貼っているほかの地元のブロガーさんとかも地元の感情の代弁者だと思います。

SNSサイトでも,よく雑誌の記事とか新聞の記事をリンクで持ってくる方いらっしゃいますよね。僕もたまにやりますけど,もしやるのであれば,地元の新聞とか「地元」からとってきていただくと,また見方や考え方が変わるかもしれません。

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