2007年10月24日水曜日

オイラの本棚 3

リインカーネイション(恋愛輪廻) / 樹林 伸

 ショートストーリー4編からなる恋愛小説。ショートといっても細かいディテールや、読み飛ばせない小ネタがぎゅっと詰まっているので、単なるノベルズ作品とは一線を画す小説です。著者は、数種類のペンネームを持ち、作家・編集者の間では超有名な方ですが、推理モノ、怪奇モノ、グルメ系でもない今まで読んだことのない、新たな樹林ワールドに引き込まれます。もちろん、今までの作品のテイストがいろいろな場面で、ほのかに感じられますが。オイラは嫌いじゃないですよ、こういうオチのある展開。
でも決して、この作品は女性モノ限定ではないんですね。男性が読んでも「あ~こんな女の子いるかも・・・」とか、自分の恋愛時代とオーバーラップさせて、あーでもないこーでもないと感情移入しているとページをめくるスピードがあがります。で、「幸せ」というものについて、あるいは「生き方」についての解答のひとつを、最終章で著者は示します。
 最終章に解答を持ってくるために、1~3編があったのかな・・・とも思いましたが、オイラ的には、3章がイチ押しです。・・って読んでないとわかんないですよね。

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