2007年10月19日金曜日

オイラの本棚 2

フェラーリと鉄瓶 / 奥山清行



 世界を代表するデザイン会社ピニンファリーナのデザインディレクターを務めた奥山氏初の著書である。ピニンファリーナといえば,フェラーリやアルファ・ロメオ,マセラティに代表されるようにスーパーカーの大御所をデザインする超有名会社だ。その統括本部長クラスが日本人であり,しかもオイラと同じ東北の出身であるなんて,当初はすごい衝撃を受けた(今もオイラのフェイバリットな一人である)。氏は最近TVでも取り上げられているので,ご覧になった方も多いかと思う。なんせ,エンツォ・フェラーリや,スカリエッティ,マセラティ・クアトロポルテなんかのデザインをまとめた上げた人だ。
 以前,TVで見た時は,ちょうとマセラティ・バードケージのデザイン案をとまとめているところだったんだけど,「凄げー!」と思ったのは,最終デザイン決定の際に,ピニンファリーナの会長や社長が推した案と,奥山氏の推した案が分かれたんだよね。普通,日本なら会長と社長の決定に従うじゃないですか。しかもピニンファリーナだよ。でも,氏は「こっちのデザインでなきゃダメです!!」って自分の推したデザイナーの案のほうを強引に通したんだ。そのときの会長・社長は「奥山がそう言うんなら,そうしよう」とすぐに翻っちゃったわけ。それだけ,氏は社内で一番信頼されてるし,すごい影響力がある人なんですね。でも,一人のサラリーマンとして見た場合,これでこけたら凄いバッシングだよね。それを跳ね返すパワーが画面からも十分伝わってきましたよ・・・

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